椿油が出来るまで
ゲストの方々に伊豆大島の自然をより近くに感じて頂きたく、マシオ敷地内にて「森の広場」の空間がございます。大島桜を40本にブルーベリーやハーブ類、季節の草花などがございます。緑を楽しみ・花を楽しみ・食を楽しみが基本な考えがあるからです。
椿の実の選別
やぶ椿の実が熟すと、はぜた実の中には、さらに栗の実を小さくしたような実が。この椿の種は初代の代からずっと、伊豆大島の島の人たちが集めて来ています。椿油の需要が減った時代も変わらずに、集められた椿の実を買い取り続けてきた。それが現在も変わらぬ、島の人たちと高田製油所さんの強い信頼関係となっているようでした。一番左の写真は塵などを振るい落とすための機械。椿の実は天日干しと合わせて、40度の温度で8時間乾燥。これをしなければ1週間でカビがでてしまうそうです。そして椿油ができるまでの過程で一番大切なのが、「選別」だそうです。この選別がきちんとされていれば、良質の椿油を得ることができる。大切な作業。



蒸す
ここで行なわれているのは「蒸し」の作業。椿の実を殻、甘皮ごと粉砕したものを蓋無しで蒸して、ある程度水分を飛ばしてしまいます。蒸らしの時間は5分程度。樽の素材は杉。写真の樽は20年もの。他に桜が使われることもあるそうです。ステンレス樽は手入れが楽ではあるけれど、 下から吹き上げる蒸気がステンレスの壁に当たってすぐに水になるためダメだそうです。蒸している間、作業場は香ばしい美味しそうな香りでいっぱいに。

「蒸し」から「搾り」へ
蒸し上がった椿の種は搾り機へ。窯の中に詰めたら油圧式の採油機にセット。完了です。



玉締め
上の石が下に降りてくるものとばかり思っていましたが、実は蒸した椿の実を入れた下の台の方が上に上がってきて、油が搾り出されていきます。10tの油圧をかけて、ぎゅぅ、ぎゅぅ、と。やがて香ばしい香りの黄色い椿油がじわぁーーっとしみ出してきます。美味しそう。途中観ていると布と石の間にブクブクとした泡が出てきました。椿の実の殻にはサポニンが含まれているためです。



瓶詰めへ
出てきた椿油はこの溝を通って集められます。一晩静置して不純物を沈殿させます。翌日、布と紙のフィルター、棉でできた5ミクロンのフィルターで順次濾過します。右の写真は0.3ミクロンのフィルター。このフィルターを通る前の椿油はピンク色の缶に詰められます。食用椿油。このフィルターを通ると、今度は瓶詰め。

採油後その1
左側、石と布の間に泡がぶくぶくしているのがご覧頂けるでしょうか。殻の部分にはサポニンが含まれているため、こんな泡が出てきます。10tの圧力をかけて1時間かけて採油された後は、がっちりと石と樽がくっついていて、ちょっとやそっとでは離れません。ハンマーを使って全力で落とします。


採油後その2
左が鋼の釜から外したところ。布を取ると採油後の椿の実の固まり。ごろん。石のように本当にかちかちです。縁の部分をハンマーで落とします。落とした縁の部分は袋詰めにして肥料に。次の人の手に渡ります。丸い固まりは写真のように積み重ねて、これもやはり燃料として、次の人の手に。火が点くまでは時間がかかるけれど、一度点くととても長持ちするそうです。「うちの工場からゴミはでません。」とおっしゃっていました。最後の最後まで役に立つのですね。

椿油の出来上がり。製品へ。
椿油は本来、淡黄色の透明。わずかに香ばしい香りがあります。肌に塗ると何とも言えない弾力があって心地がいい。つけた後は意外なほどサラッとしています。性質は弱酸性。90%近くオレイン酸を含み、酸化安定性も抜群。
